中距離核戦力全廃条約
中距離核戦力全廃条約(INF条約)は、1987年12月8日に、米大統領レーガンとソ連邦ゴルバチョフ共産党書記長によって調印されたもので、射程が500kmまでの範囲の核弾頭及び通常弾頭を搭載した地上発射型の弾道ミサイルと巡航ミサイルの廃棄を求めている。
アメリカは2月2日、ロシア連邦に対しこの条約破棄を通告した。これを受けてロシアも条約義務履行の停止を宣言した。よってこの条約は半年後に効力を失うことになる。
アメリカが条約から離脱することになった最大の理由は、条約に縛られない中国だ。中国は、米ロが条約に縛られている間に中距離兵器を次々と開発し、今では世界最大の中距離ミサイル保有国になっている。そのほとんどがグアムや日本などを射程に収めている。
この問題は、日本の安全保障に直接影響のあることだが、同盟国アメリカの戦力強化によって軍拡競争が再燃し、情勢を不安定にする恐れが生じる。今後は、中国も巻き込んだ軍縮の新たな枠組み作りを目指すべきだと言われている。
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