ロシア経済の成長は本物か
ウクライナ侵攻が始まった2022年2月以降、欧米各国からの経済制裁にも関わらず、ロシア経済は壊れないどころか高い経済成長を実現している。2023年の実質GDPは前年比で3.6%増加している。確かにロシアの経済は、一旦はマイナスに陥ったが、今では堅調に推移しているのはなぜか。
経済の専門家からは、軍需産業への巨額の財政出動が経済を浮揚させているとの指摘がある。これによって多くの雇用が生まれ賃金が上昇し、消費につながる「トリクルダウン効果」が生まれているのだというのだ。
トリクルダウン効果とは、富裕層が富むことで経済活動が活発化し、その富が低所得層にまで波及する経済理論だ。しかし、富裕層への優遇措置が必ずしも、中間層や低所得層に波及するわけではないという批判もある。
ロシアの経済の成長が軍需支出の依存によるものとすれば、成長の多くは軍需産業によるもので、健全な発展と言えないのでは。国民の生活向上を伴わない経済成長はいずれ生き詰まると思う。
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