シベリア抑留問題
戦後71年になるが、終戦後武装解除され投降した日本軍捕虜たちおよそ60万人が、シベリアや中央アジアなどソビエト各地に強制的に連行され、そのうち5万5千人余りが亡くなったとされている。抑留期間は長い人で10年以上に及んでいる。
日本政府は武装解除に応じた後、強制的に連れ去られたのであり捕虜ではなく抑留者であると強く主張してきている。そして今も、ロシアに公式な謝罪と実態の解明などを求めている。
第二次世界大戦末期の1945年8月9日に、ソ連は日本に対し宣戦布告した。日本は8月14日に中立国を通じて降伏を声明したが、ソ連は8月16日から22日にかけて樺太、千島列島を侵攻し占領した。
終戦間際に日本に参戦したソビエトによる抑留は、兵士の早期帰還を定めた国際法に違反し、日本の反ロシア感情の原因にもなっている。戦後71年経った今もまだ、1万5千人余りの犠牲者が特定されていない。来月2日には、極東のウラジオストクにおいて安倍総理とプーチン大統領の首脳会談が行われる。歴史の傷を克服するための真摯な話し合いが望まれる。
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