かくれ里

日曜日, 4月 13, 2008

二上山へ


 「うつそみの、人にある我れや、明日よりは、二上山(ふたかみやま)を、弟背(いろせ)と我が見む」
万葉集にあるこの歌は、皇位継承を争う関係で命を落とした大津皇子の死を悼んで、姉の大伯皇女が詠んだものだが、その大津皇子は二上山に葬られている。


 二上山はハイキングコースとしてもよく整備されていて、一年中多くのハイカーたちで賑わう。毎年4月ごろに咲く山上の山桜が見事である。僕は毎年この頃を狙って行くことにしているが、早かったり遅かったりで満開の時期と出会える事が少なかった。

 今日は4人で出掛けた。当麻寺駅を9時過ぎから歩き初めて、雌岳頂上付近まで登って行くと一面がピンク色に染まっている。今年はいい時期に遭遇したようだ。天気もまずまずだったし雌岳頂上では沢山のハイカーたちが早々と弁当を広げていた。

 僕たちも適当な場所を見つけて少し早めの食事を済まし、記念の写真を撮ってから大津皇子の墓のある雄岳の方へ向った。帰路は急な下り坂を二上山駅に向けてゆっくりと下っていった。二上山駅15時1分発の準急行に乗車した。