かくれ里

木曜日, 4月 07, 2011

風評


 東北地方太平洋沖地震の発生から一ヵ月近くなる。今までの震災とくらべても今回は規模が違う。加えて今現在も壊れた原子炉が放射性物質を垂れ流し続けていて、終息のめどが立っていない。

 原発関係のニュースでは、耳慣れない言葉が登場する。数値はエスカレートして百万倍になったりする。素人にはさっぱりわからない。市場では放射能汚染が確認されていない千葉県産の魚にまで値がつかない事態まで起こっている。

 これは「風評」と呼ぶしかない。鮮魚の値崩れは「風評」に踊らされて購入を避けている消費者の愚かさなのか。「風評」を恐れて仕入れをためらう仲買業者が悪いのか。いずれにしても漁業関係者にとっては迷惑なことだ。

 原子力の様な分野は素人の目から見て何が正しいか把握しようがないから、一応疑ってみるのが当然だろう。「風評」が科学的でないと叫んでも、放射線に汚染された以上この影響をくつがえすことは容易ではないだろう。