かくれ里

金曜日, 5月 13, 2011

危機管理


 東日本大震災は天災か人災かの議論がある。想像を絶する大地震と大津波、そして原発事故、震災後の議論を見て、日本人は危機管理とリスク管理を混同していたのではないだろか。確立や可能性を議論するのはリスク管理の世界の話だ。

 最悪の事態を想定し、逆算して準備しておくのが危機管理なのだ。日本人は最悪の事態を想定することは悲観的だと考えてしまう傾向があるようだ。しかし、危機管理の哲学は、悲観的になって準備をし、楽観的に行動をする事だ。

 今回の、地震・津波・原発事故に加えて、風評被害・電力不足の5重の災害は、「超・新種の危機」と呼ばれている。発生後にも予期しない事態が連続して起こる。組織は混乱し、対策チームも対応できなくなる。

 危機への対応に於いては、よく訓練された経験豊富な危機管理のプロが動員される。プロたちはマニュアル通りに行動する。しかし思い通りに行かなくて現場は混乱する。そして危機は広がってしまう。発生当初は天災でもこのようにして人災に変化する。こんな場合でも強いリーダーシップが要求されるのだ。