かくれ里

土曜日, 10月 20, 2012

自力救済の禁止


テレビのクイズ番組で、こんなのがあった。「3ヶ月前に自転車を盗まれたが、今日スーパーに買い物に行ったら見つかった。これを黙って持ち帰ってもいいのか?」答えはノー。
 
同番組に出演の弁護士の解説は、民法では、自分で実力を行使して権利を回復する行為は「自力救済」と呼ばれ、原則的に認められないことになっている。所有権を主張するには法的な手続きが必要とのことだった。
 
ただ、この行為が全く認められていないわけでなく、買い物中に自分の自転車を乗り逃げされそうになったのを目撃し、これを取り戻す行為は、正当防衛であるために許される。
 
 但し、盗難から数日後、犯人とおぼしき者が乗っている自分の自転車を見かけても、勝手に取り押さえれば緊急性がないため、「自力救済」として違法になる恐れがある。何だかややこしい感がするが、法治国家においては守らなければならないことなのだろう