かくれ里

水曜日, 5月 07, 2014

浄土曼荼羅


仏教絵画に曼荼羅がある。曼荼羅はもともと密教系の宗教において用いられてきたものだが、日本では、その他の宗派でも曼荼羅という概念で使われているが、これらは正しくは変相図と呼ぶそうだ。
 
その中でも浄土曼荼羅とは、極楽浄土を描いた曼荼羅(浄土変相図)で、これらの多くは、極楽往生を願う貴族たちが絵師に書かせたものだ。浄土と言うと阿弥陀如来の西方極楽浄土と薬師如来の東方浄瑠璃浄土が良く知られている。
 
そういった浄土の様子を描いた仏教絵画が、浄土変相図として日本に伝わった際に、浄土曼荼羅と名前が変わったのだ。
 
 浄土曼荼羅で有名なのは、当麻寺にある国宝の当麻曼荼羅で、縦横約4mある。天平年間(729749)に、中将姫が蓮糸を用いて一晩で織ったという伝説があるが、絹糸が用いられている。破損がいちじるしく、鎌倉時代から多くの模写本が作られている。