かくれ里

日曜日, 10月 03, 2021

中国の宇宙一帯一路

 

米中の緊張は宇宙でも高まっている。中国やロシアは20年ほど前から宇宙での武装に注力し始めているようだ。GPSなどの衛星がなければ実現できない米軍のハイテク戦略を封じ込めるため、電波などで無力化したり、物理的に破壊したりできる衛星兵器を宇宙に送り込んでいるのだ。

 この度、スペースXが民間人のみの宇宙飛行を成功させた。高度は575㎞でISSが周回する400Kmよりも高い。宇宙での存在感を増している中国へのけん制的効果は抜群だ。

 先日開催したシンポジュウムで、NASAのネルソン長官は、「残念ながら我々は中国との宇宙競争に突入している」と述べて、ISSでの政府プロジェクトを2030年まで引き延ばすと話した。

 ISSは宇宙において、各国と協力関係にあることを示す「平和の象徴」だが、2024年にも寿命を迎える。運用を延長するのは各国との協力関係を中国に奪われる可能性が出てきたからのようだ。