かくれ里

水曜日, 1月 31, 2007

松尾芭蕉

 月日は百代(はくたい)の過客(くわかく)にして、行きかふ年も又旅人也。舟の上に生涯をうかべ馬の口とらえて老をむかふる物は日々旅にして、旅を栖(すみか)とす。・・・・・ 『奥の細道』の序章の書き出し文である。

 先日買った『なぞりがき』の本で、芭蕉のことばを、ひと文字、ひと文字、えんぴつでなぞっている。文学にはあまり興味がなかった自分だが、最近、興味をを覚えだした。松尾芭蕉についても、「しずけさや いわにしみいる せみのこえ」や「さみだれを あつめてはやし もがみがわ」などの、俳句の作者ぐらいにしか知らなかったが、この奥の細道は難しいが面白い。

 46歳の時に江戸を出て、東北路、北陸路を経て、大垣までの2400キロを160日かけて行脚して書いた紀行文である。現在なら自動車で数日で回れる距離だろうが、当時としては恐らく命がけの旅だったと思われる。それだけに気合の入った作品になったのだと思う。

 松尾芭蕉は51歳でこの世を去っているが、大きな業績を残している。僕が51歳の時は一体何をしていたのだろうか、と、自問してみると何もない。これから先も大した業績を残すことは出来ないだろう。

1 Comments:

At 3/01/2007 3:35 午前, Anonymous 匿名 said...

一隅を照らす、 これすなわち国宝なり という最澄さんのお言葉があります。

大した業績を残さないどころか 私にとって 周りのみんなにとって どれだけの業績 記憶を残してくれているか・・・感謝しています。

いつも顔を合わすので気恥ずかしいし 慶喜さんもお尻がこそばゆいやろうから 誰にも見られん様 一ヶ月遅れでコソッとコメント(^^*)

 

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