かくれ里

月曜日, 11月 03, 2008

三洋電機


 パナソニック㈱が三洋電機㈱を買収し、2009年4月までに子会社化すると報道されている。三洋電機は昭和22年にパナソニック(旧松下電器産業)から暖簾分けする形で設立した企業で、創業者の井植歳男氏は松下幸之助氏の妻の弟である。

 自社ブランドの家電製品のシェアーは小さいが、ニッカド電池やリチューム電池の商品化など、世界初、業界初といった商品を多く投入していて、開発技術力は高いものを持っている。デジタルカメラなどのOEM供給では世界トップシェアーを誇っている。

 2004年の新潟県中越地震で工場が被災して、500億円を超える損害を出したが地震保険には入っていなかった。この年、デジタルカメラなどの単価下落などもあって、大幅な減収減益となった。その後、長年続けてきた同族経営の殻を破って再建を試みたが、結果的にこのようなことになったようだ。

 三洋電機は、どちらかと言うと、地元密着型の街の電器店を優遇する傾向があったので、当店などは、サンヨーの商品を好んで販売したものだ。三洋電機の佐野社長は、ブランドや雇用の維持など、統合後も経営の独立性が維持できるよう要請したという。パナソニックとしても、大筋で要請を受け入れたようである。