かくれ里

水曜日, 10月 06, 2010

クロスカップリング反応

 
  あまり聞きなれない言葉だが、日本人化学者のノーベル賞受賞によって話題になっている。クロスカップリング反応は、医薬品や電子材料の製造に重要な役割を果たす化学反応との事だが、ノーベル賞に価するのだからすごい事なのだろう。

 この技術を使って製造した高血圧治療薬は、世界中で販売されており、年間5000億円以上の売り上げがあるそうだ。この他にも、関節リュウマチ治療薬や、抗ウイルス薬もこの技術を使って製造、臨床試験中とのことだ。

 チッソは、クロスカップリング反応を液晶材料の合成に応用した。液晶材料は、テレビやパソコンのディスプレイなどの用途で飛躍的に需要が広がった。次世代ディスプイと期待される有機ELも同様だ。

 この技術がなければ、現在の液晶テレビは出現していなかったであろう。そのような意味においても、今回の日本人のノーベル賞受賞の価値は十分にあるのだろう。