すぐき漬け
日曜日の朝のテレビ放送に「たべもの一直線」と言う番組がある。12日は京の上賀茂で、すぐき菜の栽培から加工まで一貫して行っている農家の紹介があった。先代からの教えを守り続けて伝統の味を生み出している様子が報じられていた。
千枚漬け、しば漬けと並んで京都の代表的な漬物が「すぐき」である。原料のすぐき菜を育て、伝統の「てんびん漬け」で大きな力をかけて水を抜き、乳酸菌を発酵させて適度な酸味のある独特のうまみが生まれる。
すぐきの歴史は古く、400年ほど前に上賀茂神社の社家の間で栽培が始まったそうで、最初、社家の屋敷内で作られていたものが、江戸時代末期から一般農家でも作られるようになった。一般に普及し始めるのは明治維新以降。
酸味のきいたすぐきは大好物だが、すぐき独特の酸味が生まれるのは乳酸菌発酵が起こるためで、長年使い込んだ樽や室に住み着いた乳酸菌によるもので、すぐき農家それぞれの味が生まれる。近年、すぐきから植物性の乳酸菌「ラブレ菌」が発見され注目されている。
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