かくれ里

水曜日, 7月 24, 2013

戊申詔書



僕たちの親の代の人たちは、学校で「教育勅語」を暗唱さされたと聞いたことがある。文語体の難しい文章をよく覚えたものである。教育勅語は戦後になって廃止されて、それに代わるものとして教育基本法が制定された。
 
歴史本の明治末期の項を読んでいると、「戊申詔書」と言う名前が出てきた。明治41年。日露戦争後の社会主義の台頭に危機感を抱いた政府が、天皇の名において制定したものだ。この年の干支が戊申だったから名付けられた。
 
その内容は、華美を戒め、身分上下の一致、勤勉で仕事に励み倹約に努めること、努力を怠らず国富の増強に当たることが強調されている。
 
戊申詔書も教育勅語と同様に暗唱さされたのだろうか。この詔勅(天皇が意思を表示する文書)のことは知らなかった。この他にも「国民精神作興ニ関スル詔書」と言うのがあった。大正デモクラシー中に関東大震災が発生し、世の中が混沌としていた時に国民に精神の確立を要求した詔書である。