かんぽ生命
郵政民営化は国家的事業として成し遂げられ、「日本郵政」を中心とする企業グループが生まれた。現在国が63%の株式を保有している。その郵政グループの2社が国民の信頼を失いかねない重大な不祥事を起こしたことが問題になっている。
日本郵政グループのかんぽ生命保険を巡っては、顧客に対し新旧契約の保険料を故意に6カ月以上二重払いさせたケースなどの不正が発覚している。
かんぽ生命の商品は、その名の通り「簡易保険」である。もともと補償機能が弱い証券投資信託と同じような商品だ。このため金融自由化の波をもろにかぶり、販売員への「ノルマ」を課すことで乗りきろうとしていた。
この問題について7月10日に、かんぽ生命と販売委託先の日本郵便の両社長が記者会見を開き、今後の対応や第三者委員会設置などの方針を明らかにした。両社長は謝罪したが、経営陣に対する批判は一層強まっている。
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