かくれ里

日曜日, 6月 01, 2008

ダビング10


 デジタル放送をハードディスクに録画してコピー(複製)を作ろうとする場合、「コピーワンス」と言うシステムで1回しか出来ない。コピー作業に失敗すると取り返しがつかない。そこで10回まで可能にしようという「ダビング10(テン)」と言うシステムの導入が昨年末に発表された。

 予定では6月2日から開始することになっていたが、課金について著作権団体と電機メーカーとの折り合いがつかず延期となった。両者の溝は深く、打開の道は見えていないらしい。

 対立の背景には、補償金のことがある。「私的録音・録画保証金制度」の導入によって商品価格に補償金が上乗せされ、メーカーが一括して支払っている。しかし、「iPod」に代表されるような携帯音楽プレーヤーなどの補償金対象外の商品が登場して、補償金収入が減少しているので著作権団体はメーカーに対して強引な要求をしているようだ。

 メーカー各社はボーナスシーズンに「ダビング10」対応機種への買い替えを商戦の起爆剤に考えていたが、当てが外れたと言っている。現在販売しているDVDの殆どの機種は「ダビング10」の対応になっているが、解禁日までは「コピーワンス」のままだ。早期決着を望む。