かくれ里

火曜日, 6月 24, 2008

バイオ燃料


 バイオ燃料に対する関心と期待が世界中で高まっている。バイオ燃料とは、植物などの有機物から抽出できてエネルギー源となるもので、化石燃料とは異なるものである。

 バイオ燃料が注目される理由は、大別して ① 原油価格が上昇する中で、新しいエネルギー源としての期待。② 地球温暖化問題での二酸化炭素(CO2)排出量の削減。③ 地産地消の観点から地元の農産物から生産したバイオ燃料を、地元での自動車用燃料として使用する。の3点になる。

 しかし課題も多い。ブラジル産バイオエタノールの主原料となるサトウキビやトウモロコシの作付けを増産するために、大豆からトウモロコシ等への作付け転換。大豆価格が高騰すると、高騰した大豆を増産する為に熱帯雨林の伐採。という間接的な経路でブラジルの自然破壊をもたらしていると言う。

 日本政府は、バイオ燃料の導入に積極的な姿勢を示しているが、供給安定性や経済性について克服すべきことがある。日本の場合ガソリンへ混和するエタノールを大量に確保する為には、どうしても輸入に頼らざるを得ない。輸入先は今のところブラジルしかない。まもなく洞爺湖サミットが始まる。サミットでは世界の食糧危機への対応と、バイオ燃料の取り扱いが焦点になるようである。