かくれ里

木曜日, 6月 04, 2009

家庭用燃料電池


 最近ニュースなどで、家庭用の燃料電池の話題をよく耳にするが、これは、乾電池や充電池などのように電気をためておくものではない。水素などを燃料とする電気化学反応を利用して発電する、発電機のようなものです。

 燃料電池は、地球温暖化対策としても注目されている。今春から本格的に販売が始まった家庭用のコージェネレーションシステムは、発電だけでなく、発電時に発生する熱も有効活用している。このシステムが普及すると、家庭でのCO2削減へ寄与することになる。経済産業省による、家庭向け燃料電池の導入補助金制度も始まった。

 従来の火力発電などでは、燃料を熱エネルギーに変えて蒸気タービンを回して発電するので、ロスがあって変換効率が悪い。一方、燃料電池は、燃料のもつ化学エネルギーを、直接電気エネルギーに変換するので、80~90%もの高いエネルギー変換効率が期待できる。   
                  
 また、遠隔地の発電所から家庭までの送電においても、数%のロスがある。それに対して、使用する場所のすぐそばで発電することが出来る燃料電池の場合は、損失は殆どない。光熱費の削減にもなる。現在は初期費用の高さが課題だが、導入補助金や製造メーカーのコストダウンの努力によって、導入価格は低下していくことだろう。