かくれ里

土曜日, 5月 22, 2010

金星探査機


 明けの明星、宵の明星、と呼ばれ、太陽系の惑星で最も地球に似た星が金星である。金星の大気は、二酸化炭素が主成分で、わずかに窒素を含んでいる。地表温度は400℃以上ある。金星の自転は非常にゆっくりで、金星の一日は地球の117日になるそうだ。

 5月21日の早朝に種子島宇宙センターから、H-ⅡAロケット17号機で、金星探査機「あかつき」が打ち上げられ、金星に向けて旅立った。12月に金星に接近し、高度300~80000キロの楕円軌道を回りながら、二年以上観測データーを地球に送り届けることになっている。

 「あかつき」と一緒に太陽光の圧力で飛ぶ、世界初の宇宙ヨット「イカロス」も打ち上げられた。燃料やエンジンを全く使わない推進システムで、未来の惑星探査の可能性を広げるものと期待されている。

 宇宙開発において、有人探査ほど派手ではないが、無人探査は我が国にとって独自性が発揮できる部門であり、将来、有人探査を行う場合にも、無人探査で培った技術は大いに役立つだろう。