かくれ里

水曜日, 10月 30, 2013

家庭電化の波きたる



昭和40年頃に買った中央公論社発行の「日本の歴史」26巻は、やっと最終巻にたどり着いた。この巻は戦後20年のあいだに起こった諸事件や諸現象について書かれているが、同時代を生きてきた者としては思い当たることがあって面白い。
 
戦後10年たった昭和30年頃から、各家庭には電化製品が徐々に入り始めた。当時電氣製品から見た国民の七階層という分類が現われたと書かれている。面白いので転記しよう。
 
「電灯、これは多分あるでしょう。かりにこれだけの家庭を第七階級としよう。次にラジオとアイロンが加わったのが第六階級。電熱器とトースターで第五階級。ミキサー、扇風機、電話で第四階級。電気せんたく機で第三階級。電氣冷蔵庫で第二階級。テレビ、真空掃除機で第一階級」(週刊朝日30821日号)
 
こんな階層別の存在も時間の問題で、所得水準の上昇と消費構造の変化によって、やがてそれは消滅するのである。と、書いてある。