かくれ里

水曜日, 12月 18, 2013

仁王像


寺院の入口の門の左右に、仁王像が経っているのをよく見かけるが、上半身が裸で筋骨隆々の姿をしている。阿形像は怒りの表情を顕わにし、吽形像は怒りを内に秘めた表情を表している。これ等は寺院内に仏敵が入るのを防ぐ守護神として置かれている。
 
日本最古のものとしては法隆寺にあるものだが、後世にかなりの補修が施されている。仁王像は設置場所の関係で、風雨の害を受けやすいためだからだろう。
 
仁王像は仏堂内部に安置されることもある。興福寺の仁王像(国宝)は、当初から堂内安置用につくられたもので、像髙は小ぶりである。
 
現存する一番大きな仁王像は、東大寺南大門の金剛力士だろう。像の髙さは8mに及ぶ。この像は運慶・快慶・湛慶他の作とされている。運慶が制作の総指揮に当たり、およそ2ヶ月で造立したものとの記録が残っている。