かくれ里

木曜日, 10月 23, 2014

中国金融機関への救済


かって、平成10年ごろの日本では、不動産投資に失敗した長銀や日債銀や拓銀を、日本銀行が懸命に支えていた時期があった。公的資金を約18兆円投入したが、結果的に8兆円を踏み倒して倒産した。今、中国でも同じようなことが起こっているそうだ。
 
中国の中央銀行である人民銀行が、傘下の金融機関に9月と10月に合計約13兆円を資金供給したと報道された。中国では、造ったがまったく売れないマンションが林立している。これらの物件は、地方政府が実質的なオーナーとなって建設されたものだ。
 
また、鉄鋼等の国有企業も在庫の山を築いている。地方政府は、「金がないのだから返済できん」と開き直っている。こうして金融機関は不良債権の山を抱えて、長銀や日債銀と同じ状態になっている。
 
しかし、中国の金融機関は国営だから潰すわけにはいかず、人民銀行は救済融資に乗り出しているのだが、これから先どれだけ必要か誰にもわからない。もっとも経済が回復しマンションが売れ出せば不良債権はなくなるが、その可能性は低い。バブル崩壊で中国が世界の経済を牽引していた時代は終わったようだ。