かくれ里

日曜日, 8月 30, 2015

天津大爆発とその後



中国天津市で起きた大爆発事故から2週間以上たつが、中国経済にとっては大打撃となっている。報道によると、事故は起こるべきして起こったのだと言われている。
 
まず、危険な化学物質の保管倉庫が住宅地の近くにあったことだ。敷地内には40種類余りの危険物が保管されていて、その量が保管会社が当局に申請していた量を遥かに上回っていたようだ。中には水をかけるとガスが発生し、引火して大爆発の引き金になる物もあったようだ。
 
水をかけてはいけない危険物が大量に保管されていたにもかかわらず、現場の消防士には伝わっておらず、100人余りの消防士が亡くなったそうだ。700人以上が怪我をし、数千台の自動車が焼けた。周囲3km以内では1万7000戸の住宅や工場などが被害にあっている。
 
中国では、行政と企業が癒着する腐敗構造が当たり前になっており、今回の事故は、経済成長や業績ばかりを重視し、防災対策をないがしろにするという、中国社会の構造的な矛盾に対して大きな警鐘となったのでなかろうか。