かくれ里

日曜日, 9月 03, 2017

クズ


クズ()はマメ科の多年草である。この根を用いて食材の葛粉や漢方薬(葛根湯)などが作られる。万葉の昔から「秋の七草」の一つに数えられている。
 
繁殖力が旺盛で、定期的に刈り取らないと、伸び始めた樹木の枝に巻き付くと枝が曲がってしまうことがある。人工林では若木の成長を妨げる有害植物とみなされている。
 
古来から、塊根に含まれるデンプンをとり「葛粉」として利用されてきた。秋から冬にかけて掘り起こしたものを砕いて精製する。葛湯や葛切りや葛餅などの和菓子材料や、料理のとろみ付けに用いられている。
 
大宇陀の森野吉野葛本舗は「本葛」を作り続けて400年になる。「白いダイヤ」ともいわれる良質の葛である。吉野本葛は、葛の根を砕いて水洗いを繰りかえし、濾してできた生葛を寒の地下水で何度も何度も洗って不純物を取り除いた上で自然乾燥させて作る良質の葛である。