かくれ里

水曜日, 6月 06, 2018

カタール


 中東の国カタールは、ペルシャ湾に面した面積が秋田県ほどの大きさで、人口200万人ほどの小国だが、エネルギー資源が豊富でLNGの輸出量は世界で一番多い。日本も発電用に大量に輸入している。カタールは近年めざましい成長を遂げている国だ。
 
 一年前、サウジアラビアなど中東の6ヶ国が突然カタールとの国交を断絶した。テロ組織を支援しているというのがサウジアラビアなどの言い分だが、背景には、中東地域でのサウジアラビアとイランの激しい覇権争いがある。
 
 サウジアラビアなどは、関係修復の条件として、イランとの関係縮小、カタールに本社を置く衛星テレビ局「アルジャジーラ」の閉鎖など13項目の履行を要求しているが、カタールはこれらの要求に対して「主権の侵害だ」として拒絶している。

  しかし、解決のカギはアメリカが握っているようだ。トランプ大統領はサウジアラビアなどと共にイランの封じ込めに躍起になっており、アラブの内輪もめは困るとして間を取り持とうとしている。だがカタールは、海底ガス田を共有するイランとの関係を断ち切れない事情もあって、関係修復は簡単ではなさそうだ。