砂上の楼閣
中国国内のメディアが報じた経済調査の数字によると、中国の20代の若者が抱えている個人負債額は一人当たり12万元で、これは平均月給の18倍に相当すると言う。12万元は日本円にして200万円に相当する。
これ等の負債の多くは、民間の消費者金融からの借金だ。中国で有名な消費者金融業者「蟻金融服務集団」が運営する「花唄」という金融サービスには、20代の若者約4500万人が登録し利用していると言う。
20代の若者たちが消費金融に走った理由の一つには、「超前消費(前倒し消費)」という新概念に洗脳され、欲望が拡大したことにある。その結果、収入水準をはるかに超えた消費を贅沢品の購入などに費やしているのだ。
しかし、これら若者たちの消費行動が中国経済を支えている面もある。今後、経済の低迷と収入の伸び悩みから、借金の蟻地獄に陥るのは目に見えている。「超前消費」を頼りにしている小売業者の商売繁盛は、いずれ砂上の楼閣のごとく崩れてしまうだろう。
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