かくれ里

木曜日, 6月 18, 2020

HTV「こうのとり」


ISSへの物資輸送を担ってきた日本の無人輸送船「HTVこうのとり」が最後の物資輸送を成功させた。ISSを支えたHTVとH2Bロケットはこれまで9回の運航を連続成功させて退役することになった。次回からはHTV-XとH3ロケットに交代することになっている。

HTVの他にISSへの補給を担う宇宙船は米国2機とロシアの1機があるがいずれも100%成功していない。そのため日本の安定した宇宙開発への信頼度は高い。

  後継のHTV-Xは、輸送能力が1.5倍になり、電力の供給量や通信速度もアップする。今後、月を回る軌道に建設が始まる予定の宇宙ステーションへの物資輸送も想定している。世界の有人宇宙開発は月探査へとシフトしている。

  一方、ISSの将来は不透明だ。要因は巨額の維持管理費だ。日本だけでも毎年300億円以上かかる。日本は米国が主導する月探査計画への参加を正式に決めた。月探査にはISS以上の費用が掛かるだろう。並行して進めるのは極めて難しい。