かくれ里

水曜日, 10月 31, 2012

藤本義一さん



テレビ番組などでよく拝見していた作家の藤本義一さんが亡くなられた。享年79歳だったがもう少し長生きしてほしかった。個人的にお付き合いはなったが、北新地の割烹店にご夫婦で来られた時のエピソードを、得意先だったこの店のご主人からよく聞いていた。

藤本さんは、大阪の商売人の生きる姿を題材に旺盛な執筆活動を続けていた。何度も直木賞候補になっていたが、1974年に上方落語家の半生を描いた「鬼の誌」で受賞している。

一世を風靡したテレビ番組「11PM」の大阪制作分の司会を長年にわたって務め、やわらかい大阪弁で人気を集めた。この放送は僕もよく観ていた。

 阪神淡路大震災の折には、兵庫県の自宅で被災された。その後、復興支援活動にも取り組んで「両親を失った子のケア施設を」と呼びかけて、「浜風の家」を設立し運営していた。