かくれ里

土曜日, 10月 21, 2006

波屋書房

 
 同業組合の恒例の行事が大阪みなみの「がんこなんば本店」であった。開始時間より早めに着いたので、久しぶりに千日前方面を歩いてみた。暫く来ない間に、みなみの街は様変わりしている。そんな中で、懇親会場の二軒となりの「波屋書房」が昔のままの店構えで賑わっていた。懐かしくなって店内に入った。

 僕は、気が向いたら料理をすることがあるが、どちらかと言うと、きれいに盛り付けられた日本料理を食すのが好きだった。しかし、時間もお金も無い。一流料亭などにはとても足を運べるような柄ではなかったので、プロが盛り付けた料理本のきれいな写真を見て楽しんでいた。

 この頃は、どこの町にも本屋さんがあって結構繁盛していた。ところが、料理の本は余り並んでいなかった。どこかに料理本ばかりの本屋さんがあったらいいなあと思っていたが、ある日、みなみを歩いていて「波屋書房」を見つけた。どこにでもあるような普通の本屋さんだが、店の半分ぐらいに料理関係の本がびっしりと並んである。これには一寸びっくりした。居心地もいい店だった。 良い店を見つけたと思った。

 それからは、みなみに出たときは必ずこの店に立ち寄って、毎回、何冊かの本を買い求めていた。「波屋書房」へは10年ほど通ったが、最近は、インターネットでほしい本が買えるようになったこともあって、遠のいていたのである。