かくれ里

日曜日, 3月 30, 2014

金の卵



戦後の高度成長期に活躍した若年の労働者のことで、昭和30年代をピークに活躍した中卒の若者が金の卵である。低賃金で長期間、製造業や建設業で働き技術を取得してくれた。
 
大企業のサラリーマンや公務員は高卒者や大卒者を採用したが、都会の町工場や個人商店は人手不足で、公立中学校を卒業したばかりの15歳の若者は中小企業の経営者にとっても貴重な戦力だった。
 
また、農村では農業の跡継ぎは長男のみが相続し、次男、三男の雇用問題・生活問題・結婚問題等と、都市部の人手不足との利害が一致した。
 
当時、東北や、九州・沖縄などから来る若者たちを「集団就職」と呼んだ。東北からは上野駅までの就職列車が運行された。九州や沖縄からは関西方面で働く金の卵が多かった。やがて安定成長期に移ると、金の卵は必要とされなくなっていった。