かくれ里

水曜日, 5月 17, 2017

日本郵政(株)


日本郵政株式会社は総務省所管の特殊会社だ。資本金3兆5千億円の巨大会社である。2007年10月の郵政民営化に伴い設立され、業務は傘下の4つの事業会社に移管・分割された。
 
「民業圧迫だ」などの指摘を受けて、ゆうちょ銀行とかんぽ生命の株式は、10年以内に段階を踏んですべて売却し、グループから分離することになっている。これは、民間と同じ土俵に立たせる目的のためだ。
 
この度、日本郵政が野村不動産を買収するとの報道があった。郵便事業を営む会社が不動産会社買収とはいかがなものかと思うが、同社は元々国営だったこともあり、多数の不動産を抱えている。建物などを加えた固定資産の総額は3兆円にもなるそうだ。
 
郵便事業は縮小が余儀なくされており、今後の成長シナリオに不動産事業を取り入れるのは自然かもしれない。しかし、日本郵政には、不動産運用に関するノウハウがない。このたびの買収は、野村不動産のノウハウを活用する目的が大きいのでないのか。