イエメン内戦と飢餓問題
内戦状態の中東の国イエメンでは、食糧不足で飢餓状態が続いていて国民の3人に2人に当たる1700万人が食料不足に直面している。その上コレラの蔓延が加わってきわめて深刻な状態のようだ。
4月下旬ごろから蔓延し始めたコレラの感染が疑われる人は65万人を突破している。これほど急速にコレラが広がったことは過去になく、国連は世界最悪のコレラ危機だとして対策を考えている。
ユニセフなどが支援活動を展開しているが、戦闘に阻まれて、思い通りに活躍できていない。国連WFPは、毎月5万トンの援助物資を持ち込んで多くの命を支えているが、内戦で港が封鎖され援助物資が持ち込めなくなることが懸念されている。
国連は、政府軍と反政府軍双方に対し、港を中立地帯にして停戦を約束させようとしている。その上で、双方の後ろ盾になっているサウジアラビアとイランにも協力を求めている。国連本部ではイエメン問題を話し合う特別会合が来週に予定されているが、日本も積極的な働きかけが必要だろう。
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