かくれ里

木曜日, 2月 08, 2018

バイオプラスチック


現在、世界中で生産されているプラスチックは、石油などの原料を使い、生産過程で発生するCO2の排出が問題となっている。これら資源枯渇や地球温暖化などを解決するため植物原料を使ったバイオプラスチックが開発され、量産化が進んでいる。
 
現在は、デンプンを原料に使ったものが主体であるが、将来の食糧不足への懸念から、非食用である草や藁、木材などの主成分のセルロースを使ったバイオプラスチックに注目が集まっている。
 
NECは2000年から独自のバイオプラスチックの開発に取り組んでおり、京都工芸繊維大学と同大学教授で漆芸家の下出祐太朗氏と共同で開発したのが、セルロース原料の漆ブラック・バイオプラスチックである。
 
NECは2月6日、漆器の質感を再現した「漆ブラック」の表面に蒔絵を施した「蒔絵調印刷」を開発したと発表した。今回の発表では、バイオプラスチックの表面に、スクリーン印刷によって高精細な蒔絵を再現しており、本物の蒔絵に描写を近づけている。用途として、高級志向の家電や日用品、自動車の外装、建築材料などに広く活用できるのではと説明している。