かくれ里

水曜日, 3月 14, 2018

液晶ディスプレイ


液晶テレビの大画面化が加速しているが,65型の液晶パネルが一括で8面取れる10.5世代のマザーガラスを用いる液晶パネル工場を中国メーカー2社が生産を始めた。シャープを買収した鴻海精密工業も、中国の広州市で工場の建設を急いでおり2019年半ばには本格稼働させるようだ。
 
 このように10.5世代の工場の建設が具体化していることもあって、これに応じた部材メーカーが増産計画を具体化し始めている。東洋紡は、犬山工場に液晶用光学フイルムの専用の工場を100億円を投じて稼働させ、売上高を現在の2倍に引き上げる計画だ。クラレは液晶の基幹部材である偏光フイルムのベースとなる生産設備を100億円以上かけて増設する。
 
 日本国内における薄型テレビはほぼ100%の普及状態だが、そろそろ買い替えのサイクルが来ている。2020年に向けて大きなイベントが続く。4K・8Kとともに大型への買い替えも増えるのではなかろうか。
 
 しかし、世界中ではまだ大きな需要があるようだ。スマートフォン市場では有機ELディスプレイも増えるだろうが、テレビの大型化が継続する限り、液晶はまだまだディスプレイの主役だろう。