かくれ里

水曜日, 8月 14, 2019

汚染水処理


 福島第一原発廃炉の当面の最大の課題が汚染水の処分だ。これまで様々な汚染水対策を取られてきたが、汚染水は毎日170tずつ増え続けている。処理水はすでに115万t、タンクにたまっている。東電は、このままだと3年後にはタンクは満杯になるという試算を出している。
 
 タンクをもっと作ればと言っても今後は廃炉の廃棄物の保管場所の確保も必要なので、タンクは137万t分が限界だとする。浄化処理することが出来ればいいのだが、放射性のトリチュウムを取り除くことが出来ない。
 
 政府は、処理水を基準以下に薄めて海に放出することを検討してきたが、風評被害を懸念する漁業者が猛反発したため、タンクをより大型に置き換える案を打ち出した。
 
 原発事故による後処理がこんなに大変だとは想像以上だが、日本は世界で唯一の原爆被災国であり、原子力平和利用のマイナス面の試練を経験する国である。核のメリット・デメリットについて一番関心が深い国だ。だが、世界中の核を全廃することは不可能だろう。世界は日本の経験が生かされなければなるまい