かくれ里

土曜日, 8月 03, 2019

INF条約


INF条約とは、1987年に米ソ間で中距離核戦力を全廃することを目的で締結された条約のことだったが、今年2月トランプ大統領はロシアに破棄を通告した。6ヵ月の交渉期限が過ぎて、昨日この条約が解消した。
 
 トランプ大統領が廃棄を決めた背景には中国の存在がある。米ロ両国が条約に縛られている間、中国は着々と数を増やし、今では世界最大の中距離ミサイル保有国になった。
 
 ところが、このタイミングで中国とロシアは軍事協力を強化しようとしている。先週、ロシア軍機が日本の領空を侵犯。中国の戦略爆撃機4機も日本の防空識別圏に入った。両国のこのような動きは、アメリカや日本をけん制し、反応を探る狙いがあるのではなかろうか。
 
 このままだと、アメリカやロシアがミサイルの配備を加速し、日本を取り巻く北東アジアの軍拡競争につながる恐れがある。中国を含めた新たな条約の締結が求められる。