かくれ里

木曜日, 8月 15, 2019

宗族


宗族(そうぞく)とは、中国の父系の同属集団。同族を統率する一人の族長の支配下におかれ、族内の重要問題は同族分派の首長らによる長老会議又は同族会議が召集され、協議決定される。
 
 宗族は閉鎖的で排他性が強く、利害の衝突から集落間の争いを引き起こすこともあった。各地に共同の祖先を祀る宗廟があり、世界中に散った一族が集まる習慣が今も残っている。
 
 中国人にとって一族の利益、一族の繁栄はすべてであり、一族の誰かが権力を握ればそれに群がり、失脚すれば、一族全員が道連れになるのだ。中国人は日本人の道徳やしきたりとは全く異なる伝統をもっている。
 
 現在の台湾でも宗族の伝統は残っているが、過去には日本統治の時代があり、最近は産業の発展に伴い宗族の構成は大きく変化した。台湾では、宗族の良い要素だけが残ったようである。宗族の構成が大きく変化したからこそ、民主主義が根付いているのだろう。