かくれ里

木曜日, 6月 20, 2013

モリアオガエル



樹の上に卵を産むモリアオガエルも面白い。このカエルは普段は森林などに生息しているが、産卵期を迎えると付近の水場に移動する。卵を水中でなく白い泡で包んで樹の上に産むのが特徴だ。
 
繁殖期になると、オスが産卵場所に集まって泣きながらメスを待つ。メスがやって来て産卵行動が始まる。産卵・受精が行われると同時に粘液が分泌され、この粘液をオスメスが足でかき回し10~15㎝ほどの受精卵を含んだ白い泡の魂をつくり、500個ほどの黄白色の卵が産みつけられる。
 
一週間ほどして、泡の中で卵が孵化する。孵化したオタマジャクシは、泡の塊の中で雨を待つ。雨で溶け崩れる泡の塊と共に水面に落下する。孵化したばかりのオタマジャクシはお腹の栄養で育つが、やがて藻などを食べて成長する。
 
 全身が灰褐色になったオタマジャクシは一か月ほどして、前後の足が生えてカエルの姿になったら上陸し、しばらくは水辺で生活するが、やがて森林での生活が始まる。