かくれ里

金曜日, 3月 06, 2015

木製ダム



日本各地の河川の治水対策としてダムがつくられているが、現地で調達した間伐材や岩石を利用して作られる高さ2m程度のダムが木製ダムである。設置個所によって地形が変わるので、同じ形の木製ダムは存在しない。
 
山歩きをしていて谷川に施工されているコンクリート製の堰堤などに出くわすと、不自然な気分になる。治水のためには必要なのだろうが、そこの地形にマッチしていない場合が多い。
 
その点、木製の場合、設置してから数年するとその場所に溶け込んでしまう。耐用年数は10年程だが、小渓流においては緩衝材としての効果もあり、いくつか造れば防災に役立つものだ。
 
  木製ダムの設置については賛否両論があるようだが、国は補助金を出して推進している。最近は木製ダムの理解も広がり、設置を望む声が聞かれ、住民の自主防災に対する意識が向上してきている。木製ダムは即効性のある物ではないが、将来の世代に健全な山を残すために継続が必要だが課題も多い。