かくれ里

金曜日, 5月 19, 2017

物価の優等生



 

物価の優等生という言葉がある。小売価格がほとんど変わらない商品のことだが、その代表格とされるのが鶏卵だ。昭和25年頃からの価格推移を記録したデーターがある。それによると鶏卵の価格は60数年経った現在でもほぼ同額だ。
 
物価の上昇率を考慮すると、昭和25年当時の価格は、1パックが2000円以上になるようだ。そういえば、当時は病気見舞いには卵を持参することが多かったと聞く。その後ぐんぐん価格が下がり、平成の始めごろからは200円台で安定している。
 
卵が物価の優等生を続けられたのは「円高」にあるようだ。外国からの輸入飼料が円高によって徐々に安くなり市場価格に反映されているのだ。しかし、農家が必要とする費用はそこまで安くはないようだ。そして、競争の激化による市場価格の低下は頭の痛いところだ。
 
物価の優等生で忘れてならないのがバナナだ。戦後、バナナは高級果物で滅多に口に入らなかった。こちらも病気見舞いによく使われた。ところが現在スーパーなどでは、特価で一房100円で売っている。一体どうなっているのだろうか。