かくれ里

木曜日, 3月 22, 2018

米ボーイングの商用宇宙船





 スペースシャトルが2011年に退役した後は、ISSへの輸送はロシアの宇宙船「ソユーズ」に依存している。NASAはスペースシャトルの次の有人輸送機として、ボーイング社の「スターライナー」と、スペースXの「ドラゴン」を選定した。 

 スターライナーは、当初2017年までを目指していたのが遅れていて、今年8月ごろに無人で打ち上げ飛行実験を終えた後12月には、有人飛行を行うとのことだ。スターライナーは5~7人を一度に運ぶことが出来、交換用の部品や必要な物資を定期的に届ける。

  一方、スペースXはボーイングなどが独占してきた政府衛星の受注に成功するなど勢力を拡大している。テスラ創業者のイーロン・マスク氏が豊富な資金を投入し、NASA出身の人材も活用して足掛かりをつくった。

 米国は2020年半ばまではISSを運用したい考えだが、トランプ政権は月面有人探査を優先する考えで、ISSは民間に運営を移行する方針を示している。だが、中国が現在のISS運用の終了を見越して独自のISS構想を目指しているらしい。今後宇宙空間の主導権争いが過熱しそうだ。