かくれ里

金曜日, 3月 23, 2018

宇宙エレベーター


 

ISSや宇宙船の話題を書いたが、これまで夢物語りと言われていた『宇宙エレベーター』が理論的に可能だとして研究が進んでいる。これは、地上と宇宙をエレベーターで行き来するこれまでにない輸送機関である。
 
 現在の宇宙開発の主役はロケットだが、危険が皆無ではない。『宇宙エレベーター』にはその危険がなく大気汚染の心配もない。実現すれば、訓練を受けた宇宙飛行士でもない人たちでも宇宙を訪れる機会が得られるかもしれない。
 
 『宇宙エレベーター』の仕組みは、赤道上空36000kmの静止軌道上の衛星からケーブルをたらし地上に固定する。バランスを取るため反対側にもケーブルを伸ばして固定する。ということだが、簡単には理解できない。建設にはいくつもの課題がある。そのうちでも軽くて引っ張り力の強いケーブルの材料が必要だ。この条件に応えられる素材カーボンナノチューブが日本で発見されたことで状況が変わった。
 
 『宇宙エレベーター』の建設は技術的に可能でも、莫大な費用が掛かる。他にも課題が山積している。今日の世界に生きる我々には夢のような話かもしれないが、数十年後には実現することだろう。我々自身が現在、数十年前に夢だったテクノロジーの中で暮らしているのだ。