かくれ里

月曜日, 3月 26, 2018

シャープのV字回復は本物か


このブログではシャープ関連の話題をよく書いた。年前には日本企業が「台湾企業に買収されるとは情けないと」などともいわれていたが、シャープの2018年度の決算では、売上高が前年比22%増の18294億円、営業利益が4倍の703億円だ。かっての状態から一転し、このようなV字回復したシャープは、本当に復活したといえるのだろうか。
 
 そもそもシャープは市場の変化に対応できてなかった。それが鴻海流の経営で、世界市場に対応するようになったからだろう。鴻海流の経営とは「経費節減とスピード経営」だと話すのは、シャープに技術者とし33年間勤務した後退職。現在は、大学の名誉教授の中田行彦氏が述べている。
 
 鴻海は自社ブランドを持たないが、アップルを最大顧客とするほどの生産技術のあるEMS(製造委託サービス)会社だ。しかしEMSは利益率が低い。一方シャープは研究開発に強みを持っている。両社が組むことによって強力な補完関係が生まれた。
 
 今の時代は、技術の流出を恐れて国内だけの自前主義でやっていると、グローバル競争で勝つことが出来ない。「今後はアジア諸国と提携したモノづくりをしないとならない時代になってきた」と、中田行彦氏は語った。