かくれ里

水曜日, 7月 25, 2018

植民地経営は大損だった


18世紀以降、欧米列強は海外の国を植民地化していった。植民地化によって現地人を搾取して利益を収奪していったというように思われているが、しかし、植民地には収奪するほどの利益などはほとんどなかった。
 
 海外の国を植民地化するということは、莫大な初期投資がかかる。行政府の設置、各種インフラの整備、軍隊も常駐させなければならない。その他常駐員の医療ケアなども必要だ。初期コストを無事回収できても、その後安定的に利益が出せるかは保証できない。
 
 教科書などに書かれてある植民地経営の成功例はごく稀で、ほとんどの場合投資資金すら回収できていないのが実情で、ヨーロッパのアフリカの植民地経営などは殆ど利益が上がっていないようだ。
 
 戦前、日本もアジア諸国を植民化しようと試みたようだが、いずれも失敗に終わっている。現代はかなり事情が変わっているので、植民地という言葉は死語になっているのではなかろうか。