かくれ里

金曜日, 8月 17, 2018

幻の甲子園



100回全国高校野球選手権記念大会は、821日の決勝戦に向けて連日熱戦が行われている。ところで、戦時中の1942年夏に行われた大会は、大会史上には記録が残っていない。このため幻の甲子園とも呼ばれている。開催までの経緯は、次の通りだ。
 
 1941年(昭和16年)に開催することになっていた第27回全国中等学校野球大会は、戦争の影響で、軍隊動員を図るため中止になった。
 
 翌1942年、「戦意高揚」を目的に文部省とその外郭団体が甲子園球場で野球大会を開催することになった。開催に当たって朝日新聞社が、大会の回数継承と優勝旗の使用を申し入れたが却下された。従って、全国高等学校野球選手権大会には記録されていない。
 
 試合は16チームで争われたが、軍事色のかなり強い大会になった。試合時にサイレンは鳴らさず、進軍ラッパで代用されたそうだ。8月29日の決勝戦では、徳島商が平安中(京都)を下して優勝した。