かくれ里

月曜日, 6月 24, 2019

一国二制度


香港で「逃亡犯条例」改正案に反対する大規模なデモが起き、香港政府は「決して撤回しないと言っている。改正案が通れば「一国二制度」が形骸化するとの懸念が強く、台湾や日本への悪影響もあるだろう。
 
 一国二制度とは、中国本土から分離した領域につき一定の自治や国際参加も可能とするものだ。当初は、台湾(中華民国)との統一のために提案された構想であった。現在はかってイギリス、ポルトガルの植民地だった香港とマカオに於いて実施されている。
 
 だが、香港もマカオも中国領なので中国の主権が及ぶ。つまり、香港やマカオの制度はすべて中国政府が与えたものというのが中国の公式見解だ。
 
 中国が「一国二制度」という場合、経済制度の意味であり政治制度ではない。1997年の香港返還時から50年間は一国二制度を維持すると中英共同宣言にあった。しかし、一国二制度はすでに形骸化していて、それへの不満が一気に噴き出したようだ。