宇宙で野菜を栽培
航空研究開発機構(JAXA)は、ISSの日本実験棟「きぼう」において、将来の月面探査などにおける長期宇宙滞在時の食料生産を目指した、袋型培養漕技術の実証実験を実施したと発表した。
袋型培養層技術とは小さな袋の中で植物を増殖させるというものだが、密封した袋の中で栽培するため、雑菌の混入がなく設備が簡単で、メンテナンスのしやすいコンパクトなシステムである。
この研究は、竹中工務店、キリンホールディングス、千葉大学、東京理科大学によって2017年から行われてきた共同研究の一環だ。実験は、今年8月27日から10月13日までの48日間行われた。9月10日には本場が確認され、その後順調に成長して収穫に至った。
JAXAでは、地球からの補給に頼らず、月面に農場を設営して、長期滞在のための食料を生産する研究を続けており、将来的には宇宙での大規模栽培により、持続的な宇宙活動に貢献できる研究を続けると話している。