消費者庁
消費者行政の一元化をめざして「消費者庁」が設置されることになった。これまでの行政は、生産者や事業者を育てることに重点を置いて、消費者の利益は後回しにされることが多かった。消費者庁は消費者の利益を考えて行動する新しい考えの行政組織である。
福田内閣の重要政策の一つとして昨年9月に法案が提出されたが、審議のスタートが遅々として進まず、消費者団体をいらだたせていたが、今年5月になってやっと関連3法案が成立し、10月に発足することになった。
消費者庁は内閣府の外局として設置され、初代の長官には、前内閣府次官の内田俊一氏(60)が起用されるようだ。長官は、関係省庁の是正を勧告するなど強い権限を行使すると同時に、新組織を統率する高い行政手腕が求められる。
内閣府には、第三者による監視機関「消費者委員会」を併せて設置することになっている。委員会のメンバーは「すべて民間から登用する」とされており、法曹界や消費者団体の関係者から起用する方針のようである。尚、委員長は弁護士の住田裕子氏(58)が充たるようだ。