ノーベル賞を受賞した山中伸弥教授が発見したiPS細胞とはどんなものなのか調べてみた。ノーベル賞の受賞理由は「成熟細胞が初期化され多能性を持つことの発見」と言うことだが、初期化とは成熟した体細胞を受精卵と同じような状態にリセット(初期化)することだと説明されている。
受精卵を壊してES細胞をつくる従来の方法では倫理的な問題があったが、iPS細胞ではこの問題が解決できる。さまざまな細胞を人工的に作り出し、病気やけがで損傷した臓器などに移植して治療する再生医療が実現できるようになった。
また、新薬の開発にもiPS細胞は大いに役に立つ。大勢の難病患者を救うことが出来るだろうと期待されている。先日、テレビ出演された山中教授を拝見する機会があった。「何百人と言う人の研究成果を基礎にしている。自分だけが受賞するのはフェアーではない」と謙虚に話されていた。
山中伸弥氏はスポーツマンでもある。今年10月には研究室の仲間と一緒に大阪マラソンに出場して完走した。山中教授は「研究は着実に進んでいる。闘病されている方は希望を捨てないでほしい」と、呼びかけている。