トランプ大統領はフィリピンでの東アジアサミットに出席した後帰国の途に着いた。今月5日に来日したトランプ大統領は、日本、韓国、中国で首脳会談を行った。その後、ベトナム、フィリピンで国際会議にも出席した。長いアジア訪問の旅を終え、今回の訪問でどんな成果を上げることが出来たのだろうか。
北朝鮮問題では、韓国の国会で行った演説で、「力による平和を求めていく」と強い言葉で警告し、キム・ジョンウン委員長へは「北朝鮮は、あなたのおじいさん(キム・イルソン主席)が思い描いた楽園ではないぞ」と言い放った。
今回のアジア歴訪で最も注目されたのは、中国の習近平国家主席との首脳会談だった。2期目をスタートさせた習近平指導部と中国政府は、トランプ大統領を国賓以上の待遇で受け入れて、大統領を上機嫌にさせてうまくいったと評価しているようだ。
米中首脳が親密な関係をアピールしたのは、北朝鮮に見せ付け、けん制する思惑があったのではないのだろか。強力な軍事力で圧力をかけるアメリカと、経済面で北朝鮮の懐を握る中国が、笑顔で手を握り合う姿を見せ付けられた北朝鮮の指導者たちは、心中穏やかではないだろう。